平成永世まんだら  

日々のつぼ

葛飾区の片隅に『なごり雪』が舞う

『また春が来て君はきれいになった 去年よりずっときれいになった』
皆さんご存知、伊勢正三の『なごり雪』の一節です。

この歌をタイトルにした映画を見ました。
監督はお馴染み、大林宣彦。

監督が故郷尾道から離れて、2001年に作ったこの映画、
舞台は大分県臼杵です。ご存知でしょうか?この場所。

ストーリーは50歳を迎えた東京に住む主人公の三浦友和が、
ある日故郷の臼杵の旧友から電話をもらう。
高校時代のガールフレンドが危篤だという。
すぐに帰ってこいと....。

決して、軽い映画ではありません。
大林作品の中でも画面、ストーリー共に、
特に重くて暗いといっていい映画かもしれません。
独特の大林ナルシズム台詞回しも全開です。
泣けそうでなかなか泣けません。(泣きたいわけではない)
見終わった後も言葉を出しにくい雰囲気になります。

それでも僕は良かった。
とても柔らかで良い気持ちが見終わった後も残ります。
それは何故かと考えてみれば、
監督が著作などでよく使う『古里』という言葉のイメージ通りの臼杵という町の美しさ、
柔らかな雰囲気に因るところがあると思います。
(坂が多くて尾道になぜか似ている)

臼杵市の市長さんによれば、この古い町は、その美しさを、
メインテナンスを重ねて維持しているのだそうです。
町の活性化の為の工場誘致のなども全部断って。
大林監督はそんな市長さんと意気投合し、
臼杵の映画を撮る事にしたそうです。
切ないストーリーの土台にはそんな男達の気骨があったのです。

伊勢正三も臼杵の隣、津久見市出身で、そんな縁で出来あがった映画。
冒頭のタイトルバックでは伊勢正三が『なごり雪』をフルコーラス歌う姿が流れます。
これがまた味わい深いです。
勿論ストーリーの縦糸にこの曲の歌詞が使われていくのです。

この映画を見た夜、ずっと会っていない高校時代の友人達が夢に出てきました。
そういう映画です。

『なごり雪』
臼杵市
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